| ある日、あたしの住む地域(ちいき)の、小学校から
 「子どもたちに、おはなしを聞かせてくれませんか?」
 
 と、おさそいがあり、≪おはなし≫をとどけることになりました。
 
 
 
 はじめて、お話会をする小学校の先生方は、
 
 先生  「45分も、おとなしく聞く事ができるでしょうか?」
 
 「子どもたち、うるさいかもしれませんが・・・。」
 
 など、とても心配されていました。
 
 
 
 これまであたしたちは、この地域の幼稚園(ようちえん)や、保育所(ほいくしょ)へ、
 
 6年以上にわたって、おはなしをとどけてきました。
 
 この小学校には、その幼稚園や保育園で、
 
 おはなしを聞いたことのある子どもたちが、通っているはずです。
 
 私たちはその子たちをたよりに教室へ向かいました。
 
 
 
 あたし  「ろうそくをつけておはなしを聞いたことのある人いますかぁ。」
 
 小学生  「は〜い、ぼく、幼稚園で聞いたことある。」
 
 小学生  「あっ!わたしも〜。」
 
 と何人かの子たちが、手を上げてくれました。
 
 
 
 あたしが、おはなしの題名をつたえると・・・
 
 もう、その子たちは、おはなしを聞こうと、目をかがやかせています。
 
 一度もおはなしを聞いたことのない子どもたちも、
 
 その子たちの、雰囲気(ふんいき)につられ、
 
 「どんな、おはなしかなぁ。」と、おはなしへの期待がふくらみます。
 
 
 
 おはなしの世界で、遊んだことがある子たちは、
 
 おはなしの世界の入口をよく知っています。
 
 そして、友だちといっしょに、おはなしの世界へ行く楽しみも、
 
 とても、よく知っています。
 
 
 
 そして・・・
 
 その後も、あたしが、この小学校の子どもたちと
 
 いろんなお話の世界を、楽しんだことは、おわかりでしょう。
 
 
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