ちびロッコギルの点字本(てんじほん)

点字とは・・・目の不自由(ふじゆう)な方が、手でさわってわかる、小さな点で表した文字のことです。

<点字本が出来るまで>

『にぎやか色のちび』と『赤いロッコと緑のギル』が点字本になりました!

ちびロッコギルの絵本が、点字本になるなんて、いったいどのようにして
こんなすばらしいことが実現(じつげん)したのでしょうか?

社交ダンスの先生ひとみさんは、ダンスのボランティア活動もしています。ひとみさんのお知り合いに、視覚障害(しかくしょうがい・・・目が不自由なこと)を持った女の子がいました。ひとみさんは、「ぜひこの子にも『にぎやか色のちび』を読ませてあげたい!」と思いました。

そこで、点訳(てんやく・・・文字を点字にすること)をしている、友人のガンコさんに、その話をすると、ガンコさんは、よろこんで引き受けてくれました。「『赤いロッコと緑のギル』もよい本だから、ぜひ点訳しましょう。」と言って、2さつの絵本の点訳が実現したのです。

そして、ひとみさんは、その女の子に、出来上がってきた『にぎやか色のちび』の点字本を、おくることが出来ました。

また、『にぎやか色のちび』と『赤いロッコと緑のギル』は、【ないーぶネット】にも登録(とうろく)され、
子どもたちの手元にとどくようになりました。
ちびや、ロッコギルたちは、きっと障害を持つ子どもたちにも、大きな力になってくれると思います。たくさんの友だちが出来るといいなぁ。

ひとみさん、ガンコさん、ありがとうございました。


【ないーぶネット】と言うのは、視覚障害を持つ人たちのためのホームページです。

2010年 4月から、【ないーぶネット】から【サピエ 視覚障害者情報総合ネットワーク】に変わりました。【サピエ 視覚障害者情報総合ネットワーク】のHPを見てね。

<サキちゃんとの出会い>

ひとみさんが、【おしゃべりひろば】に、こんな書きこみをしてくれました。

先日来、ガンコさんが作って下さった点字の本を、どのように活用すればいいか、ずっと考えていました。そんな時、視覚に障害があるサキちゃんという女の子が、読み聞かせの活動をしていると言うことをテレビ番組で、ぐうせん知りました。

サキちゃんは、視覚に障害を持つ、感性(かんせい)ゆたかな小学4年生の女の子です。音の世界で生きるサキちゃんは、聴覚(ちょうかく・音が聞こえるかんかく)が、すばらしく発達(はったつ)していて、生活の中での音のすべてを、おんぷで表現できるくらいです。

そんなサキちゃんの夢(ゆめ)は、『さまざまな世界』の声をききながら、『見えないステキな世界』をつたえること、そして『やさしさにつつまれた世界』をつくることです。大すきな本や音楽にはげまされながら、懸命(けんめい)に生きています。

朗読(ろうどく)や音楽を通じて『見えないステキな世界』をつたえていけたら・・・と、読み聞かせの活動や、ミュージカルの出演(しゅつえん)なども、実現(じつげん)しているそうです。

わたしは、この2さつの点字の本を、一番ひつようとしてくれる人だ・・・と思い、サキちゃんに点字の本をおくることにしました。
                                        ひとみ

そして、ひとみさんのところに、サキちゃんの声がとどけられました。♪

     ≪絵本の感想≫・・・・・サキ

 わたしは「にぎやか色のちび」と「赤いロッコと緑のギル」の、2さつの本を読みました。2さつの中でも、とくに感動した本は、「にぎやか色のちび」です。なぜかと言うと、「わたしは わたしでいいんだ」 とチビが言うところで、わたしも、「そうだ、わたしは わたしでいいんだ。かといって、勝手な事をしてはいけないけれど、でも、わたしはわたしなりにせいいっぱい生きればいい、後を向かず前を向いてつき進めば、それが、わたしにとっての一番の幸せなんだ」 と思ったからです。

 そういったふうに、前向きになれる本と出あえて、わたしはとてもうれしいです。
どちらかというと「赤いロッコと緑のギル」は、岩ゲッギと沼ゲッギが出会って何をするのかワクワクドキドキのお話でした。やっぱり、おたがいが、出会ってもいないのに、「悪いやつ」ときめつけたりしてはいけないよなっと思いました。

 どちらの本も、とてもステキな本だと思うので、わたしの友だちにも、読んであげたいです。色々な人たちにも、聞いてもらいたいです。わたしのために、この2さつの本に出会わせてくれたたくさんの人たちに、ありがとうございます、って感謝(かんしゃ)しています。 

サキちゃんからの声は、ひとみさんや、わたしたちにとっても、うれしいおくり物でした。

ひとみ そうだよね、サキちゃん。サキちゃんは、サキちゃんでいいんだよ!目が見えないことで、ふべんなことや、出来ないこともあるだろうけど、自分なりにせいいっぱい生きることが、大切なことだと思います。サキちゃんが言うとおり、前を向いて進んで行ってください。

視覚に障害がある方も、この本によって、ある時は、はげまされたり、また、ある時は、楽しい時間をすごされることを、ねがっています。これらの点字の本に、たくさんの方の指で、なぞったあとがつくことを、ねがっています。
あけみ サキちゃん、本が気に入ってもらえてとってもうれしいです!
これからも「見えないステキな世界」をたくさんの人につたえて行って下さいね。そして、たくさんの人たちとみんなでつながって、「やさしい世界」を作って行こうね。みんな、その人が、その場所でできるせいいっぱいのことをしながら、みんなでつながって行こうね!
チカ サキちゃん、感想をありがとう!
サキちゃんの感想を読んで、あたしが元気をもらいました。
あたしも、あたしにできる事をせいいっぱいやっていこうと思いました。
おひさま サキちゃんの、読み聞かせは、小学4年生なのに、あふれるような、ゆたかな気持ちがこもっている、読み聞かせだったよ。そんなサキちゃんなら、妹さんといっしょに、『にぎやか色のちび』や『赤いロッコと緑のギル』の本を、読んで、また、他の人にもつたえてくれるでしょうね。

点字本を通じて、サキちゃんとの出会いがありました。
これから先も、きっといろんなお友だちに出会えるのだろうと、とっても楽しみです。


<点訳絵本のこと>

タックシールというのは・・・
点字で打ったテキストをシールにしたものです。絵本にはりつけたタックシールは、透明(とうめい)なので、絵本の絵も、見ることができます。
晴眼者(せいがんしゃ・・・目が見える人のこと)も、視覚障害者も、絵本を見たり、さわったりしていっしょに絵本を楽しむ事が出来ます。


たとえば、視覚障害のお母さんが、晴眼者のお子さんに絵を見せながら、タックシールを指でなぞり、絵本を読んであげることも出来るのです。
<ちびやロッコとギルたちってどんな形?>

視覚障害の人は、お話を聞いたり、点字でお話を読んだり出来ます。でも、絵本の中の絵は見ることが出来ません。

ちびはこんな形なのよ。
ロッコとギルは、こんな形なのよ。

表紙のうらがわに書いてある、ちび人形・ロッコとギル人形を作って、子どもたちにさわらせてあげられないかしら?なんとか、子どもたちに少しでも、ちびやロッコやギルのことがわかる、いい方法(ほうほう)はないかしら?

今、ちびや、ロッコギルの人形を作って、それを視覚障害の子どもたちに、さわってもらえたらなぁって、考えているところです。

ちび
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